何故男女別浴にしないのか
- 昔から使い続けている浴室しか無く、改装・増築する場所・資金が無い。
- 温泉の噴出量が少なく、複数の浴槽に供給できない。
- 湯治宿である以上、混浴が必要。
- 問題があると思っていない。
- 伝統を守っているだけ。
1と2は、宿のご主人から聞いた内容であり、多くの湯治宿が客の減少に伴い、苦しい経営をしているのも事実です。ある比較的大きな宿のご主人は、「ウチは家族とパートさんしかいません」とおっしゃっていました。
また、意外と4のように考えている人が湯治宿には多い気がします。もっとも、その時の混み具合、入っている人、年齢にもよると思いますが。
さらに、男女時間交代制にするにしても、2つ以上の浴室がない限り、お風呂に入れない時間帯が出来しまいます。温泉宿・湯治宿では日に何度も入浴する訳ですから、この方法は取れません。
混浴の必要性
- 脱衣や入浴に補助が必要。
- 夫婦で一緒に入りたい。
1については現実的な問題であり、年配者や身体にハンディがある人にとって、脱衣所が男女別という事も問題になってきます。もちろん、貸切風呂と云う選択肢もありますが、少なくとも湯治宿で貸切風呂は余り見かけません。
以前に酸ケ湯温泉で見たのですが、かなり足腰が弱っている年配の男性が苦労して脱衣をしていました。浴室内では奥さんが世話をしていたのですが、さすがに男性用脱衣所には入れなかったのでしょう。このご夫婦と少し話をしたのですが、ご主人が「今回の湯治で、歩けるようになりたい」とおっしゃていたのが印象に残りました。
2については、比較的若い夫婦なら貸切風呂のある宿に行けと言えるかも知れませんが、湯治で来ている年配の夫婦にそれを言うのはどうかと思います。
湯衣について
浴槽内にタオルを浸ける行為は、保健所から禁止する指導がなされています。従って女性がタオル巻きで浴槽に入ることは出来ないのですが、特に透き通った温泉にタオルなしで入る事に抵抗が有る女性は、年代を問わず多いと思います。
そこで、湯衣の普及を考えてみてはどうでしょうか。本HPで提案している「現代版湯治」では、高齢者以外の人達にも湯治を勧めている関係上、何か対策が必要になって来ると思います。
だた、今まで湯衣を着た方を見たのは、谷地温泉と鶴の湯だけです。関東近辺は分かりませんが、東北ではあまり普及していないようです。 |
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