現代版湯治が可能な宿
2009/01/26 新規作成 1 2 3 4

現代版湯治宿泊可能な宿

赤倉温泉 三之丞

鉛温泉 藤三旅館

肘折温泉 つたや

滑川温泉 福島屋旅館

酸ケ湯温泉旅館

乳頭温泉 鶴の湯館
上記は、宿泊したことがある宿です。他にも多くの宿があります。


現代版湯治宿
 従来の湯治では長期+自炊で、場合によっては寝具(布団など)も持ってく事が必要になります。しかし、現代版の湯治では、そこまでは出来ません。そこで、現代版の湯治が可能な宿の条件を考えてみました。言うなれば、手ぶら湯治でしょうか。
  1. 短期の湯治を受け入れている。
  2. 2食(朝夕)または3食(朝昼夕)付きの宿泊が可能。
  3. 宿泊費が安い、2食付きで6~7000円程度、自炊で5000円以下。
  4. 自炊の場合、近くで食材が入手可能、または、近くに食堂がある。
  5. 混雑していない、のんびり出来る環境である。
  6. 交通の便が比較的良い。
  7. 部屋は個室で鍵付き。
こんな感じでしょうか。

泊まったことがある、現代版湯治が可能な宿・温泉郷
肘折温泉 
 山形新幹線の終着駅である新庄からバスで1時間の所にある温泉郷。昔ながらの湯治中心の温泉です。
近代的な旅館もありますが、多くは小さな湯治宿で、食材や調味料を扱う商店や食堂もあります。
1泊2食付で5000円台から宿泊可能です。
冬季以外は名物の朝市が5時頃から始まり、皆さん浴衣姿で出掛けて行きます。

東鳴子温泉
 JR陸羽東線沿いにある温泉街です。仙台から1~2時間で行くことができ、温泉街は駅から徒歩圏です。食材入手も問題なく、食堂、コンビニもあります。しかし、残念ながら、浴衣姿でそぞろ歩きする雰囲気ではありません。
1泊2食付で7~8000円、自炊で4000円程度で宿泊可能です。

乳頭温泉郷 鶴の湯温泉
 秘湯ブームですっかり観光地化してしまいましたが、観光シーズンを外すと昔ながらの風情を楽しむことができます。通常宿泊すると10000円前後ですが、3泊以上すると湯治料金で宿泊できます(2・3号館のみ)。
季節により違いますが、1泊2食付で6000円台で宿泊可能です。

赤倉温泉 三之丞
 JR陸羽東線沿いにあり、鳴子温泉から列車で20分ほど新庄寄りの赤倉温泉駅が最寄駅になります。
ここの湯治コースは、2泊以上すると1泊2食付で5000円台で宿泊可能です。ただし、1人泊の場合と休日前日は、割り増し料金が必要になります。食事は通常宿泊とほぼ同じ内容で、そう言う意味では割安感があります。

酸ケ湯温泉旅館
 混浴のヒバ千人風呂が有名で、観光シーズンになると混雑します。とても湯治と言う雰囲気ではありませんが、それ以外の季節では、昔ながらの湯治場の風情になります。
湯治棟も大きく、自炊・2食付が選べます。人数により違いますが、自炊で3000円台、2食付で7000円台から宿泊可能です。
 館内には食堂もありますが、夕方までの営業で、そばが中心のメニューになっています。また、売店もありますが、品揃えはそれほど良くはありません。

鉛温泉 藤三旅館
 岩手県の花巻からバスで30分ほど行った所にあります。建物は旅館部と湯治部に分かれています。
湯治部では、一泊2食付で5000円程度で宿泊可能で、館内には売店もあり、様々な物が売られています。しかし、売店の人の話では、「最近は、車で来て花巻にある大きなスーパーで買い物をし、自炊する人が多い」そうです。
ここには、有名な深さ1.2mの「白猿の湯」があります。また、近くには大沢温泉もあり、こちらも湯治宿として有名です。

滑川温泉 福島屋旅館 (冬季休業)
 福島駅から在来線で30分ほど米沢寄りの「峠駅」が最寄り駅になり、駅からは宿の送迎があります。
文字どおり山中の秘湯で、周りには何もありません。
 ここの湯治棟での宿泊は、自炊で2000円台、3食付で8000円になります。周囲には本当に何もないので、自炊泊するためには、車で行くか予め食材を持ち込むしか方法はありません。



肘折温泉郷


東鳴子温泉郷


鶴の湯温泉


三之丞


酸ケ湯温泉


藤三旅館売店


滑川温泉 露天風呂
住んでいる場所の関係から、東北地方中心になっています。また、これらはほんの一例で、これ以外に多くの現代版湯治が可能な宿があります。皆さんも、インターネットなどで見つけて下さい。

湯治宿の一日

 湯治宿の朝は早いです。5時頃から皆さん起き出して、温泉に入ったり朝市(あれば)へ出掛けたりします。また、宿の人がポット(お湯)の交換をしますので、夜のうちにポット廊下に出しておくと良いでしょう。


 温泉に入ったり、近所を散歩したり、昼寝をしたり、皆さん自由に過ごしています。また、湯治客同士仲良くなると、お茶会をしたりします。「これが最大の楽しみ」と、おっしゃる方もいました。


 夕食付きの場合、湯治客の食事時間は早めです。大体17時~17時30分頃が多いようです。
また、消灯時間も早く、20時~21時には廊下などは消灯するようです。もっとも、その時間に寝る人は少なく、皆さんTVを見たり、温泉に入ったりしています。

温泉の効果をより体に取り込むために
 湯治宿では万年布団が原則です。これは、「湯上り後1時間程度布団に入り安静にすると、温泉の成分がより体に浸透し効果が期待できるから」だそうです。
また、同じ理由から湯上り後のシャワーや、石鹸を使用して体を洗うこと、お化粧も控えた方が良いと言われています。

自分に適した温泉・温泉宿を見つける
 温泉の泉質には違いがあり、その種類によって効果を期待できる症状が異なります。また、温泉の温度、宿の雰囲気、料金、場所も大切な要素です。特にストレス発散のための湯治であれば、泉質より宿や周りの雰囲気の方が重要かも知れません。
 最初はいくつかの温泉地・宿を廻り、自分に適した場所を見つけることが大事だと思います。湯治に行って、ストレスを増やしてしまうことは本末転倒です。

半自炊とは 旅籠(はたご)と言う言葉
 湯治宿の料金表に「半自炊」や「炊き出し」と言うものを見かけることがあります。言い方は地域・宿によって違いがありますが、自炊泊で「ご飯と味噌汁」だけは宿から出して貰う方式を言います。
大沢温泉では、宿の食事処で「ご飯+味噌汁」だけを購入できるそうです。
時代劇の言葉のようですが、湯治宿を調べていると良く目にします。意味は自炊泊に対して、普通の旅館の2食付の宿泊で、料理も旅館の料理になります。もちろん、お値段もそれなりですが。
現在、湯治宿では「旅籠泊」出来る所も多く、「自炊部/湯治部」、「旅館部/旅籠」などと使い分けているようです。
たとえば、「湯治プランはxxxx円、旅籠プランはxxxx円」と表記しています。


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